-
- ぱわ
- 将棋と競技と併せ並び打ち大好き
♯彼の誕生日なので楽しかった思い出を書く
将棋バー(池袋の時だったかな?)
ぱわ「ハッシー、これ覚えてる?」
私は勝又先生の妙手、ポカ選という本を買い彼の対局のところをピックアップして聞いていた。
ハッシー「ああ、この対局ですね」
関西の強豪、I先生との対局。
居飛車も振り飛車も指しこなすハッシーに対し居飛車のイメージが強いI先生だが今局は相振り飛車に。
角交換後の中盤、I先生は敵陣に角を打った。
一見すると桂香取りで厳しい一手だ。
しかし…ここで返し技があった。
持ち駒の角を打って相手の敵陣を攻撃し、それを受けると飛車で香車取りを受ける。
両取りと打った角は簡単に受けられて動けなってしまい、さらに次に飛車でI先生の角は召し取られてしまう。
そう、I先生の角打ちは大悪手だった。
しかし、こう言う時疑心暗鬼になるのが人間というものだ。
もしかしたら思いもよらない一手があるかもしれない。読み抜けがないか今一度考えたのち…。
ハッシー「失礼します」
こういう場合、棋士の常套手段としてトイレに行くと言うのがある。
用を足さなくても対局室を離れて手や顔を洗い自身を落ち着かせる為だ。
ハッシーが対局室から出た直後。
I先生「あーーーーー!しもたーーー!」
対局室に悲鳴が響く。
I先生もA級在籍がある大ベテランだ。
当然トイレに行く=何かあるというところから自身の悪手に気がついてしまったのだろう。
ハッシー「(これは本当に悪手を指されたんだな)」
笑いそうになるのをこらえ(注、本人談)、トイレから戻ると当初の予定通り角を打つ。
数手後、悪手を指してしまい戦意喪失のI先生は座り直して身なりを整えた後…
I先生「参りました」
投了を告げた後
I先生「いやー!これは失礼いたしました。やってしもうたなあー」
I先生はボヤキながらもハッシーと笑顔で感想戦をおこなったそうだ。
と、この話をしていたハッシーはよほど印象に残っていたのか嬉しそうに話していたね。
面白い話をありがとう、ハッシー。
おわり